現状

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 子どもたちが滞米中に、彼らを訪ねたことがありました。その折、アメリカの倶楽部で、お話をさせていただいたのです。四人の子を、次々にお世話くださったのが、その倶楽部でした。その時、「アメリカと私」という題での話だったのです。

 私たちは、「脱脂粉乳」を飲んだ世代でした。” LARA( Licensed Agencies for Relief in Asiaアジア救援公認団体)“ と呼ぶアメリカの団体が、太平洋戦争後の日本や朝鮮戦争後の韓国にたいして、成長期にある子どもたちへの支援物資でした。1946年(昭和21年)11月から1952年(昭和27年)6月までに行われたと記録されています。

 甘さも脂肪分もないもので、美味しくなかったのですが、コップ一杯が配られて飲んだのです。戦後の学童を、その一杯の善意が、あの時代の子どもたちの健康を支える一助となったのだと思います。おもにアメリカの教会の婦人たちが中心になって押し進めた救援事業でした。その恩恵に浴した一人として、感謝を込めて、そのことを取り上げたのです。

 もう一つは、アメリカ映画俳優の "James Dean(ジェームス・デーン)” の主演する映画を、中学生の頃に、夢中になって観たことを話しました。スクリーンに映し出される、アメリカの物量の多さ、繁栄、若者の生態などを観て、十代の私が強烈な印象を受けたことも語ったのです。アメ横にジーパンを買いに行くほどの十代の私の憧れの俳優でした。

 そして、アメリカやカナダから遣わされた宣教師たちとの出会いをお話ししたのです。私の母は少女時代に、宗教都市の出雲で働くカナダ人宣教師家族との出会いを通して、信仰者となったことを話しました。家内の母親も、戦後アメリカから遣わされた宣教師との出会いで信仰者となり、マッカーサー極東軍事司令官が遣わした多くの宣教師に、義母は日本語を教えたことも付け加えたのです。
 
 そして、自分自身が、宣教師と8年間働いたことも語ったのです。そして子どもたちが、その教会で、霊的な成長のためのお世話いただいたこと、その時もなお、それが続いてることを感謝を込めて語りました。大統領には会う機会はなかったので、その代わりに、アメリカの西海岸の教会の講壇から、そんな様々なアメリカとの関わりについて、感謝を込めて述べたのです。
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 ある時、『アメリカがなぜ崩壊しないのか?』について、大統領付きのホワイトハウスのチャプレンの話を、恩師に聞いたことがありました。一つは、建国の父たちの理想や夢や幻に繋がっている人々が、今もなおいること、二つに、アメリカのための内外からの祈りが支えていること、三つは、アメリカの富が、長く世界宣教に献げられてきたことだということでした。

 そんな私が感謝したアメリカが、今や建国の父たちの理想、夢、幻を継承できなくなってしまっている様な現状なのです。分断が起こり、暴力が満ちて、優しさが見られない社会になってしまっています。『やがて、ある日、アメリカの国力が落ちる!』、もう40年も前に、恩師から聞いたのが、その言葉でした。

 あの話を聞いてから40年も経っていますが、アメリカの社会は、その通り経済力も低下し、何よりも世界を感化できる義が、不義に変えられてしまっています。創造の神の祝福をいただいた国が、それを失いつつあるのでしょうか。

 大都会がアメリカを代表しているかの様に、世界は見てきましたが、そうではありません。数多くの小さな村や町、そこに住む名もない市民によって、勤勉な労働と、敬虔な祈りが、長くこの国を支え続けてきていたのです。ところが、堅実な街や村が、都会の波に襲われて、とくに人々の心が荒廃し始めています。人々は政治に落胆し、富にさえも望みをおけなくなり、義を愛せなくなっています。とくに子どもたちが不安に駆られているのです。それがアメリカを弱体化していることなのでしょう。このアメリカの経済的な力、愛の実践の力、影響力を失う時、何が起こるかというと、
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 「しかし、エルサレムが軍隊に囲まれるのを見たら、そのときには、その滅亡が近づいたことを悟りなさい。(ルカ21章20節)」

 《神の日時計》と言われてきたイスラエルと、その都のエルサレムが、敵対する軍隊によって包囲される日がやってくるのです。その時、世界全体の均衡が崩れ、聖書が警告してきた「滅亡」の到来が起こるというのです。それで、

 「エルサレムの平和のために祈れ。(詩篇122篇6節)」

と要請されてきています。2000年の間、離散したイスラエルの民が、20世紀になって、” Zionism シオニズム “ の機運が高まって、約束の地シオンに帰還する動きが、離散先の国々に起こり、誰いうとなく、世界中から、神の約束の地、シオンに次々と帰還し、今もなお、その動きがあります。イギリスの助けがあって、1948年にイスラエルは国を再興しました。長く様々な面で、イスラエルを支えてきたアメリカですが、その国力の低下とともに、イスラエルへの援助能力も弱くなり、やがて、援助できなくなる時がこようとしています。その時に、

 「見よ イスラエルを守る方は まどろむこともなく 眠ることもない。(詩篇121篇4節)」

 神ご自身が、ご自分の腕を直接伸べて、イスラエルを日夜、守られる様になるのです。イスラエルは見放されることはないのです。これが週末の一つの局面に違いありません。

(「シャクナゲ」とLARAの「脱脂粉乳配り」とイスラエルの国花の「アネモネ」です)

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