冬至

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中国の街で過ごした13年間の間、中華民族が、4000年もの間、最もこだわり続けたのが、「春節」だと言うことが分かったのです。この「春節」が近づくと、道筋に、年越し用品、正月用品が並べて売り出されます。みなさんは、それを買い求め、「大晦日」には、家族みんなそろって夕食を食べるのです。

そして祝賀の思いを表す、「対聯(〈ついれん〉おめでたい言葉を赤い紙に書いたもの」を、門や家の入り口の門中と鴨居に貼り出します。新年の祝賀と、邪気を払おうとします。そして日本の正月と同じ様に、盛りだくさんで豊かな食べ物を食卓に並べます。爆竹が鳴り響き、花火が打ち上げられ、煙り街中を満たすのです。

寒い冬の最中ですが、「春」の到来を告げる、この「春節」は、寒ければ寒いほど、待ちわびる思いも強いのでしょう。みなさんは、暮に買ったり、贈られたりした、新調した服を着て、街中を家族連れて歩くのです。春を喜ぶ想いが、溢れかえるのです。

今日は、「冬至」です。この日を境に、太陽の光が戻ってくるので、ヨーロッパのみなさんは、この日を喜ぶのだそうです。太陽の回帰、陽の光が戻るというには、冬の寒さに比例した強さになるのでしょう。私たち日本人は、「と」や「ん」のつく食べ物、豆腐、どじょう、唐辛子、冬瓜(かぼちゃのことでしょうか)、蓮根、銀杏、うどんなどを調理して食べる食習慣がありますが、きっとヨーロッパのみなさんにも、国によって、民族によって、独特な食べ物があるのでしょう。

華南の街にいた去年、日本の友人から、「シュトーレン」というケーキを頂きました。ヨーロッパ人、とりわけドイツ人のみなさんが好んで、この季節に食べるのだそうで、実に美味しく頂きました。その味が懐かしくて、今年は、この街で探したのですが、宇都宮にはあるそうで、どうしようかと思っていて、娘が来るので、時季がずれますが、買ってきてもらおうと注文してしまったのです。

今夕は、「柚子(ゆず)湯」にしようかと思っています。前の任地で、柚子を生産している方が、毎年、今頃になると、新しいバケツいっぱいにした物を持って来てくださいました。そう言えば、華南の街でも、よく頂いたのです。

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