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ここ栃木県では、雷を「雷様(らいさま)」と呼ぶのだそうです。気象庁宇都宮気象台のホームページに、次のような記事があります。
「栃木県は日本でも有数の雷の多い県です。北部が1000~2000m級の山岳部となっており、南東方向に山の斜面が開いているため、日射を強く受けます。さらに夏季は南よりの風が吹きやすいため、強い上昇気流がおこり雷が発生します。宇都宮の年間の雷日数は24.8日で、関東地方では一番多くなっています。暖候期(4月~9月)に限ってみると、宇都宮の雷日数の平年値は22.6日で、全国で一番多くなっています。」
栃木県民、栃木市民になって5ヶ月、そういえば、春頃から、雷が多いのです。「雷都」とか「雷の銀座通り」と言われる所以が分かるほどです。私は、光、音、雨をもたらす、「地震」の次に〈怖いものリスト」のに挙げられる《雷》が好きなので、『よかったなー!』と思っているところです。
今年の夏は、華南の街で過ごしませんでしたので、大陸の大空に轟き渡る〈雷鳴〉、東西南北に矢のように走る〈雷光〉、車軸を流すような〈雷雨〉を、ここでは経験しませんでしたが、とりわけ昨晩の雷は、華南の街のものを彷彿とさせるほどでした。子守唄のように雷鳴を聞き、窓に映る雷光を影絵のように見ながら、眠ってしまいました。
雷で思い出す人が二人います。一人は、教え子の中に、「雷Lei」と言う姓の教え子がいました。少数民族なのだそうで、時々居眠りを授業中にしてたのです。もう一人は、ベンジャミン・フランクリンです。雷の中に、タコをげて、雷を化学的に解明し、研究したのだと、小学校の時に教えられました。
俳句の世界では、「春の季語」で、よく詠まれている様です。次の雷は何時か、待ちの望むほどの私です。そこで一句、
安達太良の雷火に幾度通ひけむ 前田普羅
春の到来、夏の終わりを告げる雷、冬に立って響き渡る《潔さ》が、なんともいえず好きなのです。
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