憧れと幻

 

 

日本では、桜が咲くと、春の到来を実感させられます。南米などでは「ジャカランダ(紫雲木)」、中国の東北の満州里では、「アゴニカ」が、まさに春を告げる花なのでしょう。中国名で何と言うのか分かりません。作詞が島田芳文、作曲が陸奥明の「満州里小唄(※雪の満州里)」が、昭和16年に発表されました。この歌の中で、「アゴニカ」の花が歌われています。

1 積もる吹雪に 暮れゆく街よ
渡り鳥なら つたえておくれ
風のまにまに シベリアがらす
ここは雪国 満州里(まんちゅうり)

2 暮れりゃ夜風が そぞろに寒い
さあさ燃やそよ ペチカを燃やそ
燃えるペチカに 心も解けて
唄えボルガの 舟唄を

3 凍る大地も 春には解けて
咲くよアゴ二カ(※オゴニカ) 真っ赤に咲いて
明日ののぞみを 語ればいつか
雪はまた降る(※雪も森森) 夜(よ)はしらむ

極北の凍る大地の間だから、顔を出す真っ赤な花が「アゴニカ」、ロシア語の「オゴーニカ(小さな灯火)」だそうです。日本名は、「モミジアオイ」と呼ぶと言われているようですが、定かではありません。中国黒龍江省とロシアとの国境沿いに咲くそうです。

 

 

このアゴニカを、一度でいいから見たくて、満州里に行く計画を立てていたのですが、咲き始める頃も、ずいぶんと寒そうで、尻込みしてしまったままです。春になると、凍土も溶けて、美しい花を咲かせる自然界に生命の躍動は、私たち人に向かって、『生きよ!』と告げているに違いありません。まだ見ぬ《憧れの花》、《幻の花》なのです。

(上はモミジアオイ、下はジャカランダです)

 

「憧れと幻」への1件のフィードバック

  1. アゴニカとはどんな花なのか調べていて、このサイトにたどり着きました。情報感謝しています。私は「歌う会」を藤沢で主宰しています。その会で、岡春夫の歌う「国境の春」を採り上げたので、その歌にアゴニカが出てくるので、参考になりました。ありがとうございました。

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