同窓会

 

 

わが家に出入りする可愛い女の子がいます。友人で大家さん夫妻の息子さんのお嬢さんで、お母様と一緒に、時々やって来るのです。月初めの結婚記念日には、真っ赤なバラの花を一輪、入院していた家内に、お祝いだと言ってくださったのです。その他にも、お絵描きをしては、それを見舞いに行く私に託してくれました。

退院して来て、昨日の朝、家内と久しぶりに、〈いーちゃん〉が会ったのです。チラチラと視線を送るのですが、何度も会ってきたのですが、誰だか分からなかったのか、はっきりしなかったのか、それでも、『おはよう!』と家内には挨拶をしていました。

しばらくして、家内が造花のバラを持って、『これありがとう!』と、今までしていたマスクを外して彼女に話したら、『おかえり!』と言ったのです。曖昧なうちには言いえなかった「ことば」が、彼女の口から出てきたのです。その「ことば」を聞いた家内は大喜びをしていました。

500グラムほどの早産で、妊婦だったお母さまも体調不良で、お二人とも生死の境を通られたのですが、獨協医科大学病院の医療スタッフの懸命の治療で、お母さまは快復され、いーちゃんも長く保育器の中で過ごし、今では幼稚園の年中なのです。

実に賢くて、男の子のような笑をし、時々、おいたをしては、お母さまに叱られて、好い子に成長しておいでです。《ウンパー(お爺ちゃんのこと)》が、同じ病院の整形外科病棟に入院中なのです。彼女は週末には、そこにお見舞いに行ったそうです。友人は、10年前の肩の怪我でボルトを入れていたのを外して、人工関節を入れる手術を終え、快復中なのです。

ですから、快復したお二人と、入院中で不在の《ウンパー》と、退院1週間で快復途上の家内と、昨日は、まるで「獨協医大病院同窓会」のようでした。昨日は、わが家の上空を、救急患者を運ぶのでしょう、獨協医大病院の《ドクターヘリ》が、低空で航行しているのが見えました。縦横に働きを展開している《ヘリ》です。

.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください