イスラエル医療団

  イスラエル医療団、医療機器など寄贈-「新たな志津川病院の基盤に」

 東日本大震災で外国政府が派遣した初の医療団として、宮城県南三陸町で医療支援を行っていたイスラエルの医療チームは4月10日、2週間にわたる活動を 終え、避難所の敷地内の一角に設置したプレハブの仮設診療所を、持ち込んだ一部の医療機器を含めて町に寄贈した。プレハブ施設は今後、津波で建物が大破し た公立志津川病院の医師らの臨時診療所として利用される。

 同チームは医師や看護師、薬剤師など60人。3月28日に来日し、現在も400人が避難生活を送っている同町総合体育館(ベイサイドアリーナ)の敷地内に仮設の診療所を開設。被災者への医療支援を始めた。
仮設診療所は6棟もある大規模なもので、血液検査やエックス線検査を行うための検査機器のほか、ICU(集中治療室)やNICU(新生児集中治療室)並み の高度な医療機器も完備。派遣された14人の医師は内科、外科、小児科、眼科、産科、耳鼻科など、幅広い診療科に及んでいたため、救急患者への手術や妊産 婦の出産にも対応可能だった。

 滞在期間中、同チームは約200人の被災者を診察。今回の震災では、津波で多数の死者が出ている一方、外科的な治療が必要な患者は少ないことなどから、未使用の医療機器もあったという。
 同チームのデイビット・ラベ医師はキャリアブレインの取材に対し、「最悪の事態に備えた上で、最善を尽くすのが災害医療。使わなかったこと自体に問題はない」とし、プレハブ施設を「新たな志津川病院の基盤にしてほしい」と語った。

 外務省によると、イスラエル政府の医療チームが災害支援で日本を訪れたのは初めて。また、ラベ医師の話では、同国の医療団が先進国で災害支援を行った例は過去にないという。(gooニュース・110410)

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