『本を読みます!』、これは、『今後何をなさいますか?』の問に、ノーベル物理学賞を贈られた赤﨑勇さんのノルウエーからの帰国の弁でした。85歳の赤﨑さんが、『まだまだ学ぶことがあるのです!』と思っているからなのでしょう。その向学心、研究心、探究心には驚かされますが、驚くだけではなく、<挑戦>として受け止めなければならないと思うのです。
このブログの上に掲載した写真を、見てください。髭も髪も真っ白な三人のお年寄りが、図書館ででしょうか、集会所でしょうか、机の前に本を開いて、見入っているではありませんか。これを見た時、衝撃を受けたのです。私よりも年上のみなさんが、仕事のための読書ではないのです。もう仕事を退職して、社会的な責任から解放されて、悠々自適な時を送っていられる年代ですから。それなのに、実に真剣に<書>を読んで、学んでいるのです。
この三人の方は、イスラエル人で、民族伝来の書を読んでいるのです。辞書も参考書も、脇に置いてありませんから、読み慣れた本を、繰り返し読んでいるに違いありません。またノートもありませんから、宿題を課されているのでも、原稿を書こうとしてるのでもなさそうです。ただ只管(ひたすら)読んでいます。
でも、この「書を読むお年寄り」が、とてもよく充実した時を過ごしているのではないでしょうか。この方々と同じように、赤﨑さんも、書を読むと言っているわけです。『近頃の大学生は、本を読まないんです!』と言われています。ぜひ、このお年寄りたちから、挑戦を受けて欲しいのです。かく勧める私も、時間をあがなって、この挑戦を受けたいと思っております。