子どもの頃、「地震」、「雷」、「火事」、「親爺」が怖かったものだと言われていました。自分が怖かったものは、別にありました。「蛇」、「蜂」、「家の隅にあったトイレ」でした。暗くて臭かった時代の記憶です。
一つは、今もなお猛威を振るっている「地震」でした。「気象庁」の統計のよると、日本と、その周辺で、体感地震(震度1以上)は、1年間に1,000~2,000回程度あるそうです。だいたい1日あたり3~6回ほどになるのです。また過去104年間、マグニチュード1 〜6の地震が、1年に16 回あったことになります。
『準、窓を開けろ!』と父に言われ、玄関や縁側の戸を開け放ったのです。関東大震災の経験者の父は、家が地震で歪んで、出口を塞がれた経験があって、脱出口の確保を命じたのです。
二つは「雷」でした。今住んでいる県都の宇都宮は、「雷都」世呼ばれるほど、雷で有名な街です。『ヘソ隠せ!』と言われた雷ですが、嫌われるのに、死に損なったのに、その雷鳴の響きと鋭い雷光、叩きつけるような雷雨は、スカッとするので、大好きなのです。
気象庁の報告書によりますと、「雷日数(雷を観測した日の合計)」の平年値(1991~2020年までの30年間の平均)によると、年間の雷日数は、東北から北陸地方にかけての日本海沿岸の観測点で多いのだそうです。北陸の金沢は、45.1日が最多で、わが宇都宮は26.5日です。宇都宮は夏場が多いのですが、日本海側の金沢は、冬場の雷が多いのだそうです。今度引越しをするなら、金沢を候補地にしましょう
大陸の大空に響き渡った雷鳴は、つんざくほどの音量で、万物が振るわれるようなものでした。華南の街でも天津の街でも、『さすがは大陸!』と大喜びをしたのが昨日のようです。
三つは「火事」でした。「消防白書」によりますと、『出火率(人口1万人当たりの出火件数)は、全国平均で3.0件/万人となっている(第1-1-2表)。 また、出火率を都道府県別にみると、最も高いのは青森県で4.7件/万人となっている。 一方、最も低いのは、富山県の1.8件/万人で、同県は平成3年(1991年)以降連続して最も出火率が低くなっている(第1-1-3表)。』とのことです。
火災原因については、1位の「たばこ」や2位の「たき火」、3位の「コンロ」、4位の「放火」、6位の「火入れ」など、火の不始末といった人間の過失や悪意などによって引き起こされている火災なのだそうです。子育て中、借家住まいをしていて、火のついたままの石油コンロに、注油をしていて、終わった時に、注油ポンプを振ってしまい、引火し炎が上がってしまったことがありました。大事になる前に鎮火できたのは、奇跡でした。『火は怖い!』を実感しました。いえ、不注意こそが、一番怖いのです。
四つは「警察」です。もう「オヤジ」が怖くなくなったからです。昔、警察官は威張っていました。何度も怒られたからです。反発したくなるような威張り方でした。横柄だったし、権威を振り回していました。お隣の国にいた時、婦人公安が、借家の手続きで、大家さんと一緒に行った時に、『もう少し優しくしたら!』と思うほどに、ものすごく威張って、権威を振り回していました。
ごく最近ある県警察本部での事件があって、事件の捜査段階で、上司による隠蔽が問題になっています。警察官の犯した罪へ、長の介入で、事件を有耶無耶にしたことを、許せなかった幹部の告発によってです。真相は、まだはっきりしませんから、怖さ違いで、かえって怖いのです。
elite 公務員が、地方の官公庁に赴任して、経験を積むためでしょうか、3、4年の間勤めて、中央に、出世のために帰ってくるのです。私たちの時代も同じでした。在任中に、不祥事が起こると、その出世や、退職金や天下りに影響するので、事件を隠蔽してしまうことが、往々にして多いのです。大役人も小役人も同じです。
映画で観た江戸時代の悪代官のしたことと、寸分違わないのです。ことばや態度での怖さが昔はありましたが、賢くなった人たちの悪知恵によるのでしょうか。中には、引責辞任をされた幹部も、少なからずおいでです。それがせめてものと、安堵するのですが。義を愛するか否か、それを問いたい老いた一人であります。
素晴らしく国家の公安についておられる、警察関係者や海上保安にあたっておいでの方々が多くおいでです。それで、安寧と秩序が、保たれていることになります。優しく語る、人情味あふれたことばで接してくださった警察官もおいででした。台湾を訪問した時に、『日本統治時代の巡査が立派でした!』と、感謝されたことがあり、溜飲を下げたことがあったのです。
(ウイキペディアによる稲光、1938年の月島交番と巡査です)
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