だから(2)

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先週、一通の国内郵便を出そうと、近くの郵便局の窓口に行きました。封筒の表に、名前⇨住所の順で書き、自分の名前を左上に書いて出しました。そうしましたら、係りの人に、「これではダメ!」と突き返されたのです。中国でも、日本と同じで、住所⇨名前の順で書きます。日本の場合は、差出人の住所氏名は、封筒の裏に書くのですが、こちらでは、表の右下に書く決まりなのです。

アメリカの次女から届く、たまにくる手紙は、はじめに名前⇨住所の順序に書き、左上に、差出人の名前⇨住所の順で書いてあります。
⒈名前(名⇨姓)
⒉住んでいる建物の番号
⒊通りの番号
⒋住んでる市の通りや街の名称
⒌州名
⒍国名
こういった書き順なのです。ところが、日本や中国では、
⒈国名
⒉都道府県の名称
⒊市、郡ー町村名
⒋⚪丁目
⒌番
⒍地
⒎名前(姓⇨名)
で表記します。アメリカなどでは、自分⇨国、日本などでは、国⇨自分と言った、中心になるものの位置づけが真反対なのは、実に興味深いものがあります。欧米のように「個人主義」、「自己主張」が強い国では、中心は「私」、多くの「私」が国家をなしているという考えなのでしょう。ところが、日本では「国家主義」が強く、その自国を形成している一部分が「私」、と言った考えがあるからなのでしょうか。国の支配下に「私」が服していることになります。

国家の成り立ちや、個人の立ち位置の違いが鮮明です。欧米では、「狭い世界」⇨「広い世界」、「小」⇨「大」の順序なのです。「へそ曲がり」の私は反抗的分子なのでしょうか、決まりを守らないでいるのです。だから、封筒の宛名の書き換えを求められてしまいました。「これでいいのに!」と思うのは、「頑固者」の私だけのようです。

(錦絵は、江戸時代の箱根路を走る「飛脚(ひきゃく)」です)

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