冬の天空を仰ぎ見て

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 『一度でいいから観たい!』と思ったのは、カナダやアラスカや北欧などに行って、Auroraでした。そこに出掛けて、この眼で観たいと思っていましたら、なんと日本でも、観られるのだそうですね。

 まずは虹🌈ですが、雨上がりの東の空に、西陽がさすと、七色、虹の色は、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫で、これは日本で認識されるのですが、アメリカやイギリスでは一般的に6色(藍色を区別しない)、ドイツでは橙色も区別せず5色となり、アフリカでは暖色と寒色のみ(あるいは明・暗など)で2色と言われています。日本人の色彩感覚は、鋭いのでしょうか。

 あの色彩は、絵の具があるわけではなく、日光が水滴にあたると、発色するのでしょうか。太陽に光は、白色光なのに、七色の光が見られるのです。科学的な分析はともかく、自然界が見せてくれる色彩には、驚きっぱなしです。

 春から真夏にかけては、たくさんの花がベランダで咲きましたし、道端にも、多くの花が咲いていました。真っ黒と言うよりは土色の土の中から、なんであんな色彩を持って、花が咲くのでしょうか。今年も咲いた真っ白な胡蝶蘭の花、朝顔の様々な色、桔梗の紫色や白色、どんなにか慰められ、励まされ、力づけられたか知れません。

 今は、視野の中には、冬の光景が見られるのですが、さすがに色彩が乏しくなってきてしまいました。それでも、わが家のベランダでは、冬の陽を受けて、赤でしょうか赤橙ってあるのでしょうか、そんな色のキンギョソウが綺麗に咲いてくれています。

 その神秘さは、目を釘付けにされて見飽きません。自然界は、どうしてあんなに驚きに満ちているのでしょうか。その虹よりも、“ aurora “ はさらに、驚嘆させられてしまうのです。オーロラの放つ色彩の不思議さや、その形状やを、映像だけで観たのですが、それも驚きの目を向けていました。

『あなたの指のわざである天を見、あなたが整えられた月や星を見ますのに、 人とは、何者なのでしょう。あなたがこれを心に留められるとは。人の子とは、何者なのでしょう。あなたがこれを顧みられるとは。(新改訳聖書 詩篇8篇3~4節)』

 高校生の時に、その神秘さに驚かされたのですが、『地球は青かった!』と聞いた時のことでした。宇宙飛行士のユーリイ・ガガーリン氏(1934〜1963年)が、1961年4月12日、108分間、ボストーク1号に登場して、宇宙空間から、この地球を眺めた時の印象を、そう語ったのです。27歳でした。無事に帰還する保証のなかった無謀な有人宇宙旅行計画だったそうですが、奇跡的に帰還できたのです。

 その危うさの残った宇宙に飛び出す様な、宇宙を舞台にした、いわば実験の中で、奇跡的に成功した話を、後に知らされるのですが。宇宙空間から見た地球の「青さ」に驚ろかされたのです。それと共に、その快挙を喜んだ覚えがあります。しかし、1968年3月27日に、英雄だったガガーリン氏は34歳で、普通の飛行機に搭乗中に墜落し、事故死をしてしまうのです。

 この広大な宇宙から、この地球を眺められたら、どんなだろうかと想像してしまいますが、なお、アメリカでのアポロ計画がありました。打ち上げしたロケットが空中爆発をしてしまう光景を、実況中継の映像で見たことがあったのです。その中には、日系の飛行士もおいででした。

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 地球から距離を置いた神威の世界には、いまだに憧れがあります。宇宙船に乗り込んで、振り返って地球を見てみたい思いを持ち続けているのです。一緒に、オーロラを、アラスカに行って観ようと約束をした方がいたのですが、お病気で亡くなられてしまったのです。

 男の浪漫は持ち続けたいのです。地上に起こる事毎があまりにも、悲しく、人の性(さが)が醜いので、どうしても天空を仰いでしまいたくなるのです。そこには、超えがたい神の摂理がうかがえられて、圧倒されてしまう世界が無限大に広がっているのです。

 孤高の光を放って、吸い込まれそうです。天の川も見たいのですが、肉眼で見たことがないのです。ところが、「銀漢の譜」と言う題の小説を、『葉室麟の作品が面白いので、時間がある時に読んでみてください!』と、友人が送ってくれたのです。「銀漢」 とは、蘇軾の「中秋月」に出てくる漢語で、「天の川」のことなのです。

暮雲収尽溢清寒  暮雲 収め尽くでいて 清寒溢る
銀漢無声転玉盤  銀漢 声無く 玉盤を転ず
此生此夜不長好  此の生 此の夜 長くは好からず
明月明年何処看  明月 明年 何れの処にか看ん

 蘇軾は、中国北宋の時代の政治家で詩人でした。李白や杜甫に並び称されるほどの詩人で、中国の最も好い時代に活躍した人なのです。昨晩も、ベランダに出た家内に誘われて、そこから西の空を見上げましたら、三日月と宵の明星が輝いていました。またチッポケな自分を感じ、神の創造の世界である人も宇宙も、その神秘さに、いつも心打たれてしまう自分です。

(ウイキペディアのオーロラ、孫娘が撮ったアメリカ北西部の虹、昨晩の西の空です)

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