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子どもの頃から、好きだったことの一つは、「地図」を見ることでした。紙の上に表された山や川や鉄道線路や国道など、どこからどこに広がっているのか、県境を超えて東西南北に広がり、山や海を越えたり、実に夢を膨らませてくれるの。です。
最近買わなくなったのが、「国土地理院」の《地図/二万五千分の一》です。これを貼り合わせていて、住んでいた家では、それ以上は無理でした。それで、大きな家、大きな壁のある家に住みたいと思ったほどでした。等高線があって、時々、測量のし直しによって、山の高さなどが修正されることもあるのです。
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測量をして、地図を作る仕事は、小学校の頃に、なりたかった仕事の一つでもありました。その地図に、「地図記号」が記入されてあります。この写真の様にです。等高線を眺めていると、山が立体に見え始める様な錯覚になっていくのですが、こうなると、もう病気か中毒の域です。
中国に行って以来、一度も見なくなってしまいました。大きな書店には、この地図の引き出しがあって、しっかりと区分わけしてあるのも、羨ましい限りでした。高校一年生の「地理」を教えた時は、何か夢が叶った様でした。でも地図ばかりに関わっていられなかったのは残念でした。
その「二万五千分の一」の地図に、新しい、「地図記号」が、記入される様になったそうです。「自然災害伝承碑」と言う名で、2019年10月31日時点で、372基の自然災害伝承碑が掲載されているそうです。例えば、
『「東日本大震災記念碑」は、宮城県南三陸町戸倉の五十鈴神社にある、東日本大震災による津波の災害を伝承する碑。標高23メートル。海から400メートル。2011年(平成23年)3月11日、東日本大震災による大津波の時、戸倉保育所・戸倉小学校の子供たち・教職員や、地域住民が避難して難を逃れた。津波の中、神社の境内だけがポッカリと島のように浮かび助かった。碑には次のように記されている。「未来の人々へ 地震があったら、この地よりも高いところへ逃げること」。』と解説されてあります。
地図上で、《旅行》をすることができるのです。未知の土地を訪問することができるのですから、地図好きって、空想家なのかも知れません。ネット上では、〈google地図〉もあって、写真で道路も家も踏切も山も海も川も見られます。でも記号で表示された実際の地図の方が、夢を与えてくれるのです。わが家の壁に、「栃木県地図」が掛けてあります。車に乗らなくなってしまったので、出かけることが少なくなったのですが、自転車には乗れます。いつか隣町まで走ってみようと計画中です。
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