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沖縄県沖縄市立山内小学校2年、徳元穂菜さん(7)の詩「こわいをしって、へいわがわかった」の詩です。(2022年6月)
びじゅつかんへお出かけ
おじいちゃんや
おばあちゃんも
いっしょに
みんなでお出かけ
うれしいな
こわくてかなしい絵だった
たくさんの人がしんでいた
小さな赤ちゃんや、おかあさん
風ぐるまや
チョウチョの絵もあったけど
とてもかなしい絵だった
おかあさんが、
七十七年前のおきなわの絵だと言った
ほんとうにあったことなのだ
たくさんの人たちがしんでいて
ガイコツもあった
わたしとおなじ年の子どもが
かなしそうに見ている
こわいよ
かなしいよ
かわいそうだよ
せんそうのはんたいはなに?
へいわ?
へいわってなに?
きゅうにこわくなって
おかあさんにくっついた
あたたかくてほっとした
これがへいわなのかな
おねえちゃんとけんかした
おかあさんは、二人の話を聞いてくれた
そして仲なおり
これがへいわなのかな
せんそうがこわいから
へいわをつかみたい
ずっとポケットにいれてもっておく
ぜったいおとさないように
なくさないように
わすれないように
こわいをしって、へいわがわかった
『こわい!』、沖縄の小学生が、正直な気持ちを詩によんでいました。77年前に、沖縄が戦場になって、その時の悲惨な光景を撮影した写真や被爆した様々な物を展示した展覧会に、家族で出かけてみた時のこの女子小学生の感想なのです。
上の兄は、山の中から、真っ赤に空を焦がしている街の上空の光景を覚えていると言っていました。昭和20年7月7〜8日にわたる、米軍機の空襲で、街が焼けていたいたからです。” B-29 “ の爆撃機139機が飛来し、死者740名、重軽傷者1,248名、行方不明者35名、被害戸数18,094戸の被害を与えたと記録されています。
これは、学校に上がる前の年の兄の〈こわい〉経験でした。ウクライナ戦争が、2022年2月24日に、ロシアの軍事侵攻によって始まっています。両軍の犠牲者は、20万人もいると、米軍トップが伝えています。戦争に意味を付け加える前に、避ける努力をせず、泥沼化している現状が、〈こわい〉のです。〈過去の失敗に学ばない〉、これほど怖いことはないのではないでしょうか。
聖書に次にようにあります。
『ひとりのみどりごが、私たちのために生まれる。ひとりの男の子が、私たちに与えられる。主権はその肩にあり、その名は「不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君」と呼ばれる。 その主権は増し加わり、その平和は限りなく、ダビデの王座に着いて、その王国を治め、さばきと正義によってこれを堅く立て、これをささえる。今より、とこしえまで。万軍の主の熱心がこれを成し遂げる。(イザヤ9章6〜7節)』
「平和の君」の介入なくして、「平和」はあり得ません。「荒らし憎むべきもの(マルコ13章14節)」の到来が、聖書で予言されています。暴虐や破壊や殺戮を、このものが行うのですが、「万軍の主」が、最終的に平和をもたらせてくださるのです。それは、「和解」でもあります。神さまは、十字架によって、そこで流された血によって、「平和」、「和解」をもたらされます。
『その十字架の血によって平和をつくり、御子によって万物を、御子のために和解させてくださったからです。地にあるものも天にあるものも、ただ御子によって和解させてくださったのです。(コロサイ1章20節)』
十字架の福音は、「和解の福音」でもあります。あらゆる離反、不和、争い、遺恨を持ったままでは、救いに入ることができません。まず赦し、出かけて行ってお詫びをし、和解に努めるなら、平和が帰ってきます。国と国、民族と民族、人と人との間で、一番難しい課題が、そのように解決し、氷解することが先決です。
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