ニコニコ

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 先週、高校や中学の課外の部活についての提言を、ラジオで聞きました。もう60年も前の部活の経験で、この議論に関わるには、時代錯誤の感もないではありませんが、部活をしてきた自分としては、こんなことを思うのです。

 先輩たちは、インター・ハイや国体の優勝の栄誉を得た名門の学年でした。近隣の中学の有望選手を勧誘するような時代ではありませんでしたから、併設の中学の進学組と、都立受験を失敗した入学組との混成の学校でした。何か運動がしたくて、運動部に入りたくても、厳しい練習をするので敬遠がられていました。私たちの上の学年は、粒が揃わず、私たちの学年も、それに似た様で、それでも、東京都では、一点差で準優勝してますが、全国大会には出られませんでした。

 私は、センターフォワードでしたが、2年時に、母が、交通事故にあって、大怪我をしてしまい、一年弱入院生活を強いられました。当時、兄たちは家を出ていて、家のことを父と分業しなければならず、やむなく家庭の事情で休部してしまったのです。それも、都大会で勝てなかった一つに理由だったかも知れません。秋の練習は、薄暮の夕闇の中、ボールに石灰を塗ってやるほどでした。冬場は、ランニングやうさぎ跳びでした。

 60年前の名門の誉れを得ていた運動部でした。部活の日数や時間数など、なんの考慮もなされず、ひたすら練習に明け暮れました。優秀な先輩たちは、一部リーグの名門大学に推薦で入って、活躍していましたが、当時はプロのない運動部でしたし、メジャーなスポーツでもなかったのですが、隣で練習する野球部より、実績があって肩身は広かったのです。
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 オリンピックでも、どんなスポーツでも、今はビジネスです。大金がかかっていて、それが激しく動くのですから、政治や行政でさえも動かすほどの勢いがあります。強くて、勝つための手段は、有能選手を集め、練習を積み重ね、スキルを上げるのです。今でも第一は、有望な選手の獲得です。野球などでは、何百億もの収入を得た選手がいますから、みなさん、取り巻きも目の色を変えて、このビジネスに没入しておられるのでしょう。

 スポーツマンシップよりも、ビジネスに偏りすぎています。野球選手、テニス選手、バスケット選手など、アメリカでは天文学的な数字のお金の世界になってしまっています。そんなアメリカで、私の孫が、カントリーサイドの街で、スポーツを楽しんでいます。今のコロナ禍で、ご多分に漏れず、以前の様な勢いはありませんが、それでも、サッカー、バスケット、ゴルフ、野球などのシーズンスポーツを、大いに楽しんでしています。プロになろうという思いなどない様です。

 〈スポ少〉で活躍した彼の母親の方が、熱くなっているでしょうか。もう一度、私が十代に戻れたら、ニコニコとボールを追いかけて、投げてみたいものです。ただ一つの自慢は、高校時代、早大で野球をした同級生のいた硬式野球部で、キャッチャーをしていた男の次に、遠投距離の記録があったことなのです。これまで勝ち負けを競わない、〈硬式テニス〉を、今頃の季節の清里のテニスコートで、おじさん仲間と、ニコニコしながらしたのが、一番楽しかったでしょうか。テニスコート脇で食べた、秋の果物が美味しかったのもありそうです。

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