くさや

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このところ仕切りに食べたい物があります。海洋民の性(さが)なのでしょうか、《干物》です。開きの鯵やホッケ、丸干しの鰯を、時々買っては食べていますが、「くさや」の味が思い出されて、蜆の味噌汁とぬか漬け漬物とご飯で食べたら美味しいでしょうね。というのは、父が美味しそうに食べていたからだと思います。

昔は、ちょっと奮発すれば食べられたのですが、今や高級魚で、たまにスーパーの干物売り場の端っこに置かれていますが、魚の専門店でないと置いていません。伊豆諸島の新島に伝わる、独特な「液(魚醤に似た発酵液)」に浸けた魚を、天日で干し、江戸に運ばれ、できの良い物は、将軍に献上されたそうです。

漁民の知恵が生んだ優れものです。飛び魚、むろあじ、しいらなどの魚が用いられ、秘伝の「くさや液(発酵液)」が味と栄養価の秘密なのだそうです。知人が伊豆利島で教師をしていて、一度、家族で訪ねたことがありました。船着場から高台の教員住宅に行くまでの間に、加工小屋があって、その中に、「くさや液」のプラスチック製の風呂桶の様な桶がありました。まさに、くさやのニオイがしていました。

そう今では、通販で買う時代になっていて、指一本で発注できるのですが、どれを選んでよいのか迷ってしまいます。どうして「くさや」なのかと言いますと、『くさや 新島における方言で魚全般を指して「ヨ」と言われており「臭い」+「魚」=「クサヨ」が転じて「クサヤ」になったと言われている。また、新島ではくさやを製造している水産加工業者を指して「イサバヤ」と呼んでいる(ウイキペディア)。』のだそうです。

中国の街の食品売り場に、「臭豆腐choudoufu)」が置いてあります。二度は食べませんでしたが、一度、もらって食べたことがありました。きっと、「くさや」も同じ様に敬遠されるのでしょう。でも食べ慣れたら、きっと好物になって、虜になってしまことでしょう。

利島に呼んで下さった方は、今、どうされておいででしょうか。東京都の教師でしたから、利島から多摩地区の中学校に転勤されたとは聞いていたのですが、もう退職しておられることでしょう。同じ学校の後輩で、肥後熊本出身でした。とても穏やかな方で、子どもたちによくしてくださいました。

(伊豆七島の「利島」の全景です)

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