二つの駅

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この二葉の写真は、二つの駅の写真です。とても似ているのにお気づきでしょう。上の写真は、中国の遼寧省の省都・瀋陽にある「沈阳站/瀋陽駅)」で、下の写真は、「東京駅」です。似ているのは偶然ではなく、両駅ともに同じ設計者によって建てられているのです。日本統治下にあった時期に、ここは「奉天(ほうてん)」と呼ばれていて、「南満州鉄道」の本社が置かれていたそうです。その主要駅でした。

郷愁を感じられるのでしょうか、中国のみなさんの寛容さでしょうか、建て替える時に、忌まわしい過去を捨て去らないで、同じ様な形で、今も残されてあるのです。歴史に刻まれたものを大事にされているのでしょうか。大戦末期に、米軍機の空襲で、日本は焼土と化したのですが、京都や奈良の歴史的な文物や遺跡を避けたと言われています。そこには、古い中国の「洛陽」の街に模した、古い街並みや建物が残されていて、今、中国から多くのみなさんが、観光においでだと聞いています。

私の父は、その青年期に、この瀋陽駅を利用したのでしょう。生きていたら、懐かしく往時を思い出すことでしょう。何時か訪ねたいと思いながら、なかなか、その機会がありません。こちらにいる間、訪ねてみたいものです。
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