さあ、外に出よう!

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ご多聞にもれず、こちらの子どもたちも、<ゲーム>の虜にされているそうです。面白く夢中にさせるものが、次から次へと売り出されていて、際限ありません。子どもたちばかりとは言えない、大の大人が嵌まり込んで、まるで<中毒症状>、<ゲーム症候群>となって、社会問題にもなっているようです。しかも半大人の二十代や三十代ばかりではなく、四十代や五十代にまで及んでいるのです

思い起こせば、私の育った街に一軒だけ<パチンコ屋>がありました。できたばかりの時に、父に連れられて入ったことがありました。子どもの両手に入るほどの玉を分けてもらって、父の隣で打っていたら、『チーン、ジャラジャラ!』と当たってしまったのです。あの気持ちこそ、パチンコの落とし穴、<蟻地獄>なのでしょう。何とも言えない<快感>があるのです。『どうしても止められないんです!』と言う,<パチンコ症候群>の気持ちも分かるのです。店内に景気の好いマーチが、ガンガンと流れて聞こえていました。

学校が休講で、時間を持て余した私は、新宿から松本行きの電車に飛びのって、甲府で下車、駅前のパチンコ屋に通ったのも二度や三度ではありませんでした。その後、このパチンコ、競馬も競輪も競艇もオートレース、麻雀やトランプなどの賭け事を、一切止めました。知らぬ間に深い穴の底に引き摺り込まれることを知った私は、この誘惑に勝てないと認めて、『すまい!』と決心し、今日まで生きてきたのです。宝くじも買いませんし、珈琲や食事を賭けたりもしません。

嬉嬉として遊んでいた子どもの頃が懐かしいのです。チャンバラや馬跳び、馬乗り、宝取り、鬼ゴッコ、三角ベース野球など、みんなで群れて遊んでいたのです。ああ言った遊びを、今の子どもたちの間に見なくなりました。それでも夕暮れになると、アパートの上の階から下りて来た就学前の子どもたちが、追いかけっこをしたり、石蹴りをしたりして遊んでいるのを見かけます。結構、子どもの遊びと言うのは、こちらも日本も変わらないようです。もし年寄りに聞き取り調査をしたら、面白い研究ができるだろう、などと思ったりしています。

ラジオで「紅孔雀」を放送していた夕方、その続きを聞きたくて、急いで帰って来ては、ラジオにかじりついて聞いたのが、私たちの子どもの頃でした。たくましく想像力を働かせて、ああでもないこうでもないと思い描いていたでしょうか。私たちは、<ラジオ世代>なのです。映像を見ないだけ、心の思いの中に、どうとでも想像できたのです。今でも、NHKのアナウンサーが、小学校に出向いて、<朗読会>を開くことがあるようです。何度か番組を見ましたが、子どもの集中力、想像力、感動が、ものすごいのに驚かされたのです。

子どもたちを、外に連れ出したいものです。面白い新発見、体験が溢れているのですから。子どもたちを食い物にするような、ゲーム産業や塾通いをさせる進学熱にも大反対です。さあ、電源を切って、大自然に触れられる外に、子どもたちよ、出よう!

(写真は、”百度”による、この町の可愛い「子どもたち」です)

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