お隣さん

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昨日の昼過ぎに、五階に住んでいる我が家の玄関を、下の階の小学校一年のお嬢さんが駆け上がってきて、「ドンドン!」とたたきました。ドアーを開けると、『下雨了!』と告げてくれたのです。晴れていたのに、俄雨が降ってきたからでした。大家さんが、ベランダの外に細工をしてくれて、物干し竿をつけてくれたので、そこに干してあった洗濯物が、『濡れちゃうよ!』と言ってくれたわけです。『謝謝!』と言って取り込んだのです。

このお嬢さんの家の裏側の流し台のあるベランダで、鉢植えの花を育てているのです。階段の踊り場から、その花を眺めることができます。最近は、バラの真紅の花が咲き出していたのです。先日、この子が、一本切って持ってきてくれました。その後には、鉢に植え替えたバラを一鉢、また届けてくれたのです。

斜め上の階にも、中学一年生と小学校一年生の姉妹がいます。この子たちが、交互に、『おばあちゃんが作った豆腐です!』、『・・肉まんじゅう!』と言って届けてくれます。そんなふうに、みなさんのお隣さんになることができて、この町の片隅で生活をしています。

この日曜日は「母の日」でした。その前の日、小学六年の女の子と五年の男の子の姉弟が、カーネーションと百合の花束を、家内に届けてくれたのです。お母さんに託されてでした。日曜日には、私たちの中国滞在を助けてくれている夫妻が、私たちと同年配で、「恩人」だと言うご夫妻と私たちを、「母の日」ということで、夕食に招いてくれたのです。彼らにも両親がいるのに、そんな機会を設けてくれたのです。

そうしましたら、月曜日には、一人のご婦人(家内の若い友人で、食事に招いててくださった夫妻の会社に勤めている方)が、社長夫妻からと言って、花束とチーズ・ケーキ(十人前ほどのサイズでした)を届けてくれたのです。三人で花を鑑賞しながら、美味しく頂きました。

羨ましがらせてしまったでしょうか、お赦しください。ただ、年を重ねた今、外国で生活をしていながら、こんな祝福にあずかれるのは、望外の喜びだと、家内は感じており、私もご相伴(しょうばん)に預からせていただいております。「望郷の思い」を引っ込めてしまうような温かな交流が与えられております。裏門の守衛さんが、他の人には言わないのに、『上班吗?(出勤ですか)』とか『吃飯了没有?(ご飯を食べましたかー実は「こんにちは」の意味での挨拶言葉)』と、会うたびに声をかけてくれます。

そんな初夏を、ここ華南の地で過ごしています。夕べも、轟くような雷鳴と、土砂降りでした。

(写真は、頂いた「チーズ・ケーキ」です。なぜか「生日快楽(誕生日おめでとう)」とあります)

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