マクワウリの味

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 日韓関係が、蒸し返されて険悪になって、スポーツの試合でも選手間にも観客の間でも悶着が起こっています。過去の歴史が取り沙汰されていたりです。もうどうなるか分からないほど、嫌日感情が昂じてしまい、不買運動まで起こさせてしまっています。どう収集するかが難しい事態なのです。豊臣秀吉の朝鮮出兵、明治期の征韓論、関東大震災でのデマなどが、いまだに尾を引いているのです。

 子育て時代、わが家には、よく外国人が出入りしていました。中国、韓国、ナイジェリア、イラン、フィリピンなどから働きや学びに来ていた方たちでした。私も家族も、民族的や人種的な偏見がありませんでしたから、食事にお招きすると、よく家にやって来られていました。とても好い交わりがありました。

 ところが、韓国や北朝鮮のみなさんは、父母や祖父母、さらには、祖先の被った不公平さや侵略を許さず、「恨(ハン)」の感情を表して、日韓の間にあった過去を忘れずにおられます。外務官僚であった、田中均氏は次の様に言っておられます。

 『韓国の意識を短絡的に「反日」と捉えるのは誤りだ。韓国にあるのは根強い「恨」の意識なのだと思う。歴史をめぐる問題が生じると、多くの韓国の人々は「恨」の意識を持つ。それは長年の他民族による支配を脱することができなかった恨み、悲しみ、憤りだ。それは日本に向くと同時に韓国の支配者層にも向けられている。このような長年にわたり、韓国人の心に染み付いた「恨」の感情を理解せず韓国と向き合うことはできない。』とです。

 私は、若い頃に四、五回ほど、教会での研修や大会に出席するために、ソウルを訪ねています。長女が生まれた夏に、百万の人が集められた世界大会に出席するために、友人と二人で訪韓しました。ソウル市内のユースホステルに泊まって、市内バスで漢江の中洲にあるヨイドの広場に出掛けたのです。

 まだ、夜間は灯火管制、外出禁止が行われていましたが、嫌日感情を感じることは少なかったのです。何度目かに行った時は、お宅に食事にお招きいただいたこともあり、美味しい朝鮮料理をご馳走になったのです。民間の交流では、泊まったユースホステルのご主人も、来日されたビジネスマンも、日本でお生まれの韓国や北朝鮮のみなさんからも、「恨」の感情を感じたことなどありません。

 ソウルの道端で、熟しかけたマクワウリを、リヤカーにのせて売っていて、買ったら、皮をナイフで剥いてくれました。真夏八月でしたから、その美味しさはいまだに忘れることはありません。その夏に生まれた娘が、もう四十代後半ですから、随分と年月が経ったことになります。

 何度か、福岡から船で釜山に行き、電車でソウルに行き、そこから華南の街に帰ろうとしましたが、計画倒れで終わってしまいました。韓国の地方の様子もあ入りたかったこともあってでした。日本人の青年が、手に、『ハグしてください!』と言う案内をかざして、ソウルの街中に立っている画像を見たことがあります。関係改善を願ってのことです。

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