深淵

 

 

この画像をご覧になって、何だとお思いになられるでしょうか。「木の実」か「色付きの極小のボール」か「編み物」に見えるでしょうか。これは、友人が、一昨日、見せてくれた映像を、メールで転送して頂いたものなのです。実は、これは、宇宙の広がりを電子操作によって映像化したものなのだそうです。

まさに、《120万の銀河( 1.2 million galaxies)》の地図、「そらへのポータルサイト SORAE」に、次の様に解説されてあります。

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上の砂が集まったようなフェルトの生地のような不思議な画像、これは6500億立方光年の空間に存在する銀河の集まりを表した3D天体地図なんです。赤や黄色、オレンジや紫のドットそれぞれが星ではなく120万個の銀河を示していると思うと、この地図の示している宇宙の広さがわかると思います。
 
6500億立方光年と聞いてもその大きさはまったく思い浮かびませんが、これは現在知られている宇宙の4分の1しか示していません。また観測に用いられたのは、光学望遠鏡によって宇宙の地図を作るスローン・デジタル・スカイサーベイのBOSSプロジェクトです。
 
なお、地図では紫が地球から遠い銀河、黄色が近い銀河を示しています。これらのデータを知ることにより、科学者は銀河の相対的な運動を観測し、お互いが離れる移動速度を知ることができるのです。
 
そもそも私達の銀河の他にも銀河があることや、それらの銀河が我々から遠ざかっていることが判明したのはエドウィン・ハッブル氏の1929年の観測からでした。ハッブルは遠い天体から発せられる電波が赤方偏移(スペクトルが赤い方にずれること)することから宇宙が膨張していることを実証し、さらにこの説はビッグバン理論にも結びつきます。
 
さらに1998年には我々の宇宙の膨張スピードが加速しているとの仮説が発表され、その膨張にはダークエナジーが関与していると予想されています。そして、今回の天体地図の作成は宇宙の膨張やダークエナジーの研究に貢献することが期待されているのです。
 
Image Credit: CORNELL UNIVERSITY LIBRARY
■This new map of the universe charts out 1.2 million galaxies
http://www.theverge.com/2016/7/15/12199668/universe-map-galaxies-3d-hubble-boss

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私も、果てし無い大空に目を向けて、とくに夜空に煌(きら)めく星を見るのが好きで、子どもの頃から、その神秘さに圧倒されてきています。内モンゴルの呼和浩特(フフホト)に参りました時に、草原のバオの外で見た、満天の星には、度肝を抜かされてしまたことがありました。《降る様な》という表現が一番ふさわしいほどの星々だったのです。

この画像では、星を想像することができませんが、《星の集合体》が、私の頭の上に、無限に広がっているのだと言われると、チッポケなことでくよくよしたり、怯えたりしている自分が、もっとチッポケな者に見えてきてしまいます。それに比べ、宇宙の遠大さは計り知れないのです。科学者は、見上げる大空には「果て」があると言うのです。

イスラエルの古典に、「天のこの果てからかの果てまで」とありますから、「果て」があるのでしょう。この広がりを、どう捉えたら好いのでしょうか。科学する心が、私の内に、ムクムクと起き上がってきそうです。「天を堅く立て、深淵(しんえん)の面に円を描かれた」お方がいらっしゃるに違いありません。

(上は120万の銀だ、下は月と金星です)

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