親切

 

 

先週、東京のD大の大学院に留学のために出掛けて行った「小朋友xiaopengyou」がいます(と言っても186cmもあります)。遼寧省の大学を終えて、専攻した「医療ロボット」の研究を継続して、身体に障碍を負われた方のために役立ちたいと、これから学ぼうとしています。

大学の寮は短期間だけしか居れないとのことで、友人夫妻が、都下に住んでいて、アパートを経営いますので、空き部屋があるか、私が聞いたのです。ところが、住み心地が好いのか、どなたも出て行く方がいないとのことで、この友人夫妻の提案で、しばらくご自分の家に住んで、小朋友の好みのアパートを、一緒に探してくださるとのことで、お願いしたのです。

お母様も同行して、友人の家に泊めていただいていました。市役所や学校の手続きも終え、好い部屋を、学校の近くに探し当てたそうです。家具などの必需品も、一緒に買い求めたようです。私がお願いした、見ず知らずの外国人の小朋友ために、この友人夫妻は、大きな犠牲を払ってくださったのです。歓迎の食事会を開いてくださったり、大歓迎してくれたようです。

この方は、退職してから、市の要請で、日本で働いている外国人、特に中国のみなさんに、日本語を教えておられます。また 息子さんの一人も、在京の外国人に、日本語学校で教えておられるのです。この息子さんは、以前、ここ中国で1年間、日本語教師をされていました。そんなよしみでの、彼の好意なのです。

今週の日曜日の朝、連れて行ってもらった倶楽部で、私の弟に、小朋友が挨拶をしたのです。その時、しきりに体を掻いていたので、不審に思った弟が、『今朝、何を食べましたか?』と聞いたら、蕎麦を食べたと言ったそうです。それで、<蕎麦アレルギー>との判断で、休日診察の病院を探して、市立病院に行き、点滴治療をしたのです。

留学早々のハプニングでしたが、小朋友は、今は元気になっています。食べ物の違いで、アレルギーが発見されたのですから、不幸中の幸いで、かえってよかったかも知れません。いろいろなことの起こるこの浮世です。

帰郷のたびに、わが家に来て、家内と日本語で交流して来ていた小朋友です。瀋陽の大学で学んでいて、日本語が分からなくなると、携帯電話を掛けてきては、家内に聞いていました。実に、爽やかな好青年で、友人夫妻も、そんな彼を大歓迎し、お世話くださっています。友人夫妻の愛や犠牲に、感謝しています。私たちも、こちらでみなさんに好くしていただいていて、何かして上げたいのですが、この友人が代行してくださっていて、感謝でいっぱいの涼しい朝です。

(上は東京駅、下は瀋陽站です)

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