西にも東にも

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「健気(けなげ)」と言うことばが一番似合う、朝顔の花です。朝晩の外気温が低くなってきているのに、晩秋に咲く花に、拍手を送りたい思いがして参ります。

今回の一時帰国で、私たち夫婦に、思いを寄せて、事あるごとに心を配ってくれる友と一緒に、日本橋人形町の「世界湯」の"終い湯"に入りました。月二回の"サーヴィス・デイ"で、お一人様100円の湯でした。『背中を流しましょう!』と言う彼の行為を断わりました。何か、"親分子分"のような関係になりたくなかったからです。若い頃に、そんな上下関係に嫌気が刺したことがあったからです。

そう言えば、わたしを長く導いてくれたアメリカ人起業家が、大阪だったと思うのですが、日帰り入浴施設に、裸になって一緒に風呂に入ったことがありました。この方の育った文化では考えられない行動に、驚いたのです。彼の晩年、癌に侵される直前に、私たちの近くにありたいとの必死の努力だったのかも知れません。この方は、文化の壁を越えてくれたのです。

「江戸」を彷彿とさせる至極熱い「世界湯」のお湯に、ものの2分も入っていられませんでしたが、好い気分でした。西にも東にも、友のあることは、どんな物を持つに優って素晴らしい宝なのです。
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